2014年6月22日日曜日

意外と腐女子向け?ニンジャスレイヤー紹介

ニンジャスレイヤーというサイバーパンクニンジャ活劇小説をご存知でしょうか。

詳細は下記リンクを観ていただくとして……
https://twitter.com/NJSLYR

簡単に紹介しますと、ニンジャが沢山でてきて殺し合いをする話です。
SFでハードでサツバツとした展開がメイン……そのどこが腐女子向けなのか? 確かに登場人物は男ばっかりなのでカップリング相手には困らなそうだけど……と思っていませんか?
美形ばかりではありませんが、十代から四十代……さらにはもっと上の年代まで、優男からガチムチまで多種多様な男性キャラが出てきますので、一人くらい好みのキャラに出会えるでしょうし(すぐ死ぬかもしれないけど)、カケザンしたくなることもあるでしょう!

でも私が言いたいのは腐女子に人気の出そうな要素があるとかそういうことではありません。
ホモがでます。
つまり同性愛者のキャラクターそのものズバリが出てきます。
というわけで、そんな秘められたニンジャスレイヤーの同性愛キャラクターを紹介したいと思います。※死ぬキャラについてはわりと死ぬところを紹介しています。つまりネタバレ。

ガチ部門

・タダオ大僧正(ブラックロータス)

タダオ大僧正ことブラックロータスは一部からチラ見せはありましたが、本格的に登場するのは第三部。ニンジャスレイヤーの敵であるアマクダリ・セクトの幹部12人の一人として登場します。見た目はでっぷり太った坊主……歳も結構いってるでしょうか。このいかにも腐女子受けしなさそうなボンズ……ここまで読んでUターンしようとしたアナタ!ちょっと待って!あとで美形も出てきますから……とりあえずこれを御覧ください。
完全に完全です。
ちなみに、チバというのはアマクダリ・セクトのボスで、まだ14歳かそこらですが、前のボスが美形の外人か何かに産ませた子供で、たいへん美少年です。その美少年に叱られてほくそ笑むタダオ……何を考えているかは解説するまでもありませんね
タダオ大僧正は現時点でまだ最新エピに登場したばかりなので、これから活躍を見せてくれることでしょう。
書籍限定エピのコロス・オブリヴィオンでは、デスメタルバンドのボーカル(19)の白い肌にタダオが興奮するシーンもみれます。

・ブーンズ洞

ブーンズ洞は二部の「ガントレット・ウィズ・フューリー」に出てくる闇ブローカーで、主人公のニンジャスレイヤーと若い美形ボンズのアコライトは情報をもとめて彼に会いに行きます。商談は破談して力づくの展開になるのですが、そのシーンがこちら。


完全に完全です。
え、これだけかって? これだけですよ。まだ忍殺にホモ成分が薄い頃、腐女子たちはこの些細なテクストを噛み締めていました。ちなみにアコライトの貞操は無事ですのでごあんしんください。

・ジャバヴォックとブルーオーブ

なに、ここまで変態オッサンしか出ていない? ちょっと待って欲しい! ここからが本番です。ジャバヴォックとブルーオーブ、ついにカップルでの登場です。愛称はジャビーとオーブ。そう、この二人はお互いを愛称で呼び合います。登場するのは二部のラストエピソード「キョート・ヘル・オン・アース」。ジャビーとオーブは敵組織の一員で、敵の本拠キョート城に潜入したナンシーとディプロマットとキンギョ屋の前に立ちはだかります。登場人物を簡単に解説しますと、ナンシーはハッキング担当、キンギョ屋は運転手のじいさんで、この二人は人間です。非戦闘員。ディプロマットは強くないけどニンジャで、一応戦えます。
ナンシーとキンギョ屋を守るため、敵として襲ってきたジャビーとオーブの前に立ちはだかり、為す術もなくリンチされてしまうディプロマット(22)。

ここで、寝ていたナンシー(女です)が目覚めます。 ナンシーを見たあとのジャビーのコメントにご注目ください。



何が「そういうの、やめろ」なのか。あまりにも意味深です。状況としては、ディプロマットをリンチしている最中にジャビーがムカツクことを言ったため、オーブがディプロマットを殺してしまった、というところでしょうか。このシーンは本文に描かれていません。一体、ジャビーは何を言ってオーブを怒らせたのか(ヒント:ディプロマットは線の細そうな若いニンジャ(22))。
続くツイートで二人のイチャイチャをご堪能ください。


はい。完全に完全大完全です。
まさかの戦闘拷問中に誓い行為を……。俺達のことを……何を誓って……?
まあ、そんなこんなで指を折られて拷問を受けるナンシーですが、なんだかんだで結構強い援軍がきてしまいます。
女の胸が褒美にならない……どんどん状況証拠が積み上がる……。
一転してピンチに陥ったジャビーとオーブは奥の手を出します。



なんと変身しました。バイオ改造された二人は、悪魔っぽいやつとエイ人間になってしまったのです。しかももう戻れないらしい……。


敵ニンジャとして出てきた彼らには詳しい背景描写はありませんが、何かしら想像させるセリフですね。この後二人は爆発四散してしまいますが、読者の心には強烈なインパクトを残していきました。

他にガチ部門としては、「オカマキャラ」であるトランスジェンダーのザクロがいますか、腐女子向け文脈からは外れるので割愛します。


顔が近い部門

顔が近いとは……男と男との顔がやけに近いやつ……。
詳細はニンジャスレイヤーのグッドルッキング重点コミカライズ「グラマラス・キラーズ」を御覧ください。
ここでは単純に腐女子の妄想が捗るような、男同士の熱いユウジョウとか親愛の情とか、そういったところの関係性を紹介していきます。


・アースクエイクとヒュージシュリケン

この二人に関してはガチ部門でも良いレベルのものがありますが、おそらくノンケなのでこらちで。二人は一部の「サプライズド・ドージョー」に出てくるソウカイ・シックスゲイツのニンジャ。ニンジャスレイヤー(主人公)の師匠であるゲンドーソーを殺そうとドージョーを焼き討ちにしにくる悪いやつなんですが、ソウカイ・シックスゲイツ内には内部闘争があり、緒戦でニンジャスレイヤーに深手を負わされてしまったヒュージシュリケンは、相棒のアースクエイクに見捨てられるのではないかと危惧を抱きます。


怪我をして薬物を打って朦朧としているヒュージに対し、冷静にヒュージを切り捨てるべきか検討するアース。ちなみに、この二人も愛称で呼び合っています。ラブラブというよりは、健気なヒュージと気持ちを知っていて利用しているアースといった関係です。この後、アースとヒュージはあえなくニンジャスレイヤーに破れ、味方のヘルカイトがニンジャスレイヤーを始末するために落とした核ミサイルで殺されてしまいます。しかし、この二人はこれで終わりません。
第三部サツバツ・ナイト・バイ・ナイトでヒュージシュリケンが再登場し、アース(シックス・ゲイツ)への思いが描かれます。その死に様が熱い……。
完全に完全です。
核ミサイルで身体をふっとばされて、半分がサイバネ化されたのにいまでもアースのことを思い続けている……! ちなみに、書籍版サプライズド・ドージョーではもうちょっと二人の関係が甘く描かれていますので、そちらもどうぞ!(グラキラ版ではもっとさらに甘いです)
最後にサツバツ・ナイト・バイ・ナイト公開前に行われた有名な公式の質問コーナーの様子を貼っておきます。
ヒュージシュリケンはゲイだ


・デスドレイン一味

デスドレイン一味とは、主に、リーダーのデスドレイン、ランペイジ、アズールからなる三人のことを言います。デスドレインの仲間は時期によって変化するのですが、もっとも濃密な関係性が描かれるのがこの三人です。デスドレインは死刑宣告を受けた犯罪者にして死体愛好家であり、快楽と愉悦のために悪事や殺戮を行う男。どこのニンジャ組織にも属していないトリックスターとして物語に登場します。そしてデスドレインは仲間の勧誘を行うんですね……。その模様がこちら。


完全に完全です。
この二人、これが初対面ですからね……。
ゼンダはキョートのソバ屋だったのですが、悪い企業による工場建設の反対運動の最中に妻を亡くすという経験を経て、破壊活動を行い刑務所に収監されてしまいます。その後、デスドレインの仲間になり、さらなる破壊衝動に身を委ねていくことになるのですが……。
その前に、デスドレインは女の子も拾います。

家族を皆殺しにして、ニンジャソウルの「入っている」少女、アズールを仲間にします。そしてクライマックス、例によってデスドレインたちはニンジャスレイヤーと戦い、ランペイジは殺されてしまいます(登場する敵ニンジャはだいたいニンジャスレイヤーに倒されて死ぬので)。
「ガキはどうすンだ」ですよ。男夫婦だった……。
デスドレイン一味は単体でも魅力的ですし、関係性を考えるとまた深みにハマるようなところがありますので、ぜひ本編で楽しんで頂きたいですね!登場エピは二部のシー・ノー・イーヴル~、アウェイクニング・イン・ジ・アビス、カース・オブ・エンシェント・カンジ~、ドゥームズデイ・ディヴァイスなどです。

・フジキド・ケンジ(ニンジャスレイヤー)

何を隠そうニンジャスレイヤーの主人公ですが、当然カップリングでも主役級で一番数が多いと思います。いろいろあるので簡単にご紹介。

タカギ・ガンドー
二部から登場の探偵です。フジキドにとっては探偵としての師匠にあたるキャラクター。

シルバーキー
二部から登場。成り行きでフジキドと行動を共にする鍼灸師。己を犠牲にしてフジキドを助ける。友達的キャラクター。

デッドムーン
一部から出てくる運び屋。ピンチのときに現れてフジキドを乗せて逃げてくれます。兄貴的キャラクター。

などなど主人公らしく沢山のキャラクターとからみがあるのですが、ここでは、フジキド関係のカップリングの中でナラク・ニンジャを取り上げたいと思います。
ナラク・ニンジャとは、フジキド・ケンジに憑依したニンジャソウルで、通常ニンジャソウルが憑依すると元のニンジャの人格は、憑依先の人格と融合してしまうのですが、何故かフジキドは融合せずにソウルと会話できたりします。そこから同一人物カプが生まれているわけですね。このナラク・ニンジャとフジキドの関係性は全編を通じて変化していきます。
ナラク・ニンジャは邪悪なニンジャソウルであり、隙あらばフジキドの身体を奪って自分が主導権を握ろうとしてきます。

フジキドがピンチになるとこのようにナラクが浮上してくるのです。そしてナラクの力はチートと思えるほどに強い!フジキドはナラクの力に頼らなければ敵に勝てない、だが頼りすぎれば己を失ってしまう……そのせめぎ合いは全編通して続くことになるのですが……最初の変化は、第一部のクライマックス、ネオサイタマ・インフレイムで訪れます。



ナラクに乗っ取られ、暴走する寸前に陥ったフジキドの取った策とは!



こうしてナラクとフジキドは一心同体となり、いままでにない力を発揮します。しかし、宿敵ラオモト・カン(とヘルカイト)は一心同体となったナラクとフジキドを持ってしても困難な敵でした。


一心同体となったナラクとフジキドの信頼関係は崩れ、ナラクは力を使い果たして休眠状態に陥ってしまいます。第二部はその状態で開始されます。なので二部前半のニンジャスレイヤーはラオモト戦よりも弱体化した状態になります。
そして二部中盤、あるニンジャの活躍により、フジキドはナラクを目覚めさせることに成功します。そして、フジキドはナラクの正体がニンジャに殺されたモータルの怨念の塊であり、ニンジャに殺された自分の妻子もその中にあることを知ります。




ここの会話シーン実に好きなんですが。
そういうわけで、弱体化復活合体みたいな状態を一部から三部にわたって繰り返しているのがナラクとフジキドです。三部になってこの関係が進展したりするのですが……。この二人は喧嘩(?)しながらも協力していく関係性がみどころです。腐でなくても、メインストーリーとしてもナラクとフジキドの関係(フジキドの心の葛藤)は重要な部分といえます。主人公のある意味同一人物カップリングなだけに描写も豊富でかなり充実したカップリングといえそう。

・サークル・シマナガシ

サークルシマナガシは第三部に出てくるニンジャ・のギャング団で、共通の敵を持つことからニンジャスレイヤーと共闘します。
ニンジャスレイヤーの第三部の敵であるアマクダリ・セクトが共通の敵です。シマナガシのメンバーはリーダーであるアナイアレイター、アフロにグラサンのスーサイド、無口なルイナー、ロンゲにグラサンのフィルギアの四人です。リーダーはアナイアレイターですが、実際にシマナガシを結成した仕掛け人といえるのは、フィルギアです。この男が実に怪しい雰囲気を醸しだしており……第一部からの登場キャラクターであるスーサイドを勧誘するシーンがこちら。


生命エネルギーを奪い取るジツを持つスーサイドが敵に倒されて死にかけているところを、フィルギアが自分の生命エネルギーを吸わせて助けます。こうして仲間を集めているのです。ちなみに、あのデスドレインのこともフィルギアは勧誘していたりします(断られるけど)。フィルギアはただのニンジャではなく、平安時代から生きているリアルニンジャであり、要するに長命なキャラクターで物語の核になる部分をいろいろ知っているようです。フクロウ、コヨーテ、ヘビに変身できるジツを持っています。
スーサイドは一部のラスト・ガール・スタンディングが初登場。女子高生ニンジャのヤモト・コキの同級生として登場し、一度は悪の組織ソウカイヤに加入するのですが、ヤモトを助けるために組織を裏切り、殺されてしまいます(フィルギアに救われるけど)。なかなか男気のあるやつです。
アナイアレイターとルイナーは三部からの登場(フィルギアも三部から登場だが、一部でスーサイドを助けるなど暗躍している)。アナイアレイターは非常に強力なニンジャで、力を一度使うと暴走してしまう性質があります。そのため、力を使ったあとはスーサイドがエネルギーを吸い取るジツで暴走を止める必要があります。



豪快な性格で、あまり頭はよくない様子。
ルイナーは他の三人に比べて描写が少なく、白いメンポにマーブル迷彩装束程度しかわかりません。
セリフも全体的に少なく、地味で目立たないキャラだったのですが、ちゃんと活躍を見せるシーンがあるので乞うご期待。



そんな感じで男四人でわちゃわちゃやってる感じが好きな人にオススメのサークル・シマナガシです。

・フジオ・カタクラ(ダークニンジャ)

いろいろと紹介してきましたが、あんまりツボを掴んでなかったら申し訳ありません。最後に自分の好きなキャラクターについて紹介します。主人公のフジキドの妻子の仇にして、宿命のライバル、フジオです。カップリングについては割愛します。なぜなら私はフジオ総受け派だから(個人的事情)
ダークニンジャはクールでスカしている冷静であまり感情を表に出さないキャラクターで、ストーリーが進むごとに経歴が変わっていくのが特徴。初登場の一部では、ソウカイヤの首領ラオモト・カンの懐刀をしています。ラオモトの脇に控えて何かあるとスッとでてきて「御意」とか言ってます。書籍限定エピでは、ラオモトは彼を自分の手に握られた「美術品のように無表情な一本のカタナ」と評しています。命令のままに振るわれるままのカタナであり、そうしてフジキドの妻子を殺したフジオ・カタクラですが、彼にも自分自身の目的のために動くときがやってきます。第一部の最終盤でラオモトを倒しにきたフジキドの前に立ちはだかるフジオですが、彼自身の運命のためにラオモトを裏切るような形でキョートへ向かうことになるのです。
ダークニンジャの運命とは? そのあたりはネタバレなので伏せておくとして、二部に過去が明らかにされることによって、ダークニンジャはグッと魅力的なキャラクターになります。そこのところをちょっとご紹介。



なんとフジオは親に金のために非合法商業施設に売り飛ばされた過去があったのです。なんだその美味しい設定は。

非合法商業施設……なにかと夢が広がる描写……ちなみにどんな施設かについての公式の回答はこちら。
本当にそれだけか? 信じないぞ……!
まあ、それはいいとして、そんな過去があるためにフジオは人を信じられないところがあります。
暗殺されかかったときも、真っ先にボスであるラオモトを疑っていたり。
それもむりなからんことで、非合法商業施設を脱走したあと、子供の頃の夢であった考古学者になるためにネオサイタマ大学に進学したフジオは、マレニミル社というトレジャーハンター紛いの会社に就職し、自分の背中にあるカンジのあざの謎を解明しようとします。このカンジが両親が破滅した元凶であると考えていたからです。しかし、エジプトで秘密に迫ったフジオにはさらなる悲劇が訪れることになるのです。



逞しい両腕でワイシャツを引き裂かれるフジオ。サービスシーンですね。
それはともかく、カンジの呪いをとくためにエジプトの遺跡を訪れたフジオだったのですが、実はカンジの呪いはフジオをこの遺跡におびき寄せるためのもので、そこでフジオは呪いを解くのと引き換えにニンジャになってしまいます。つまり、彼のそれまでの人生はすべて呪いに操られたものであったと。非合法商業施設に売られたのも、苦労して大学へいき、世界各地で遺跡の調査をしたのも……。深く傷ついたフジオは、感情を捨てて一本のカタナとなり、やがて悪の組織ソウカイヤのラオモト・カンに拾われ、彼の懐刀となるのです。
ラオモトの死後、キョートの別の悪の組織ザイバツに加わったフジオは、ついに自分の運命と呪いの正体を知ります。そして、自分を操る運命に反逆することを決意するのです。
それがフジオの物語であり、フジキドの物語と重なりながら個別に進行していくことになります。
フジオの魅力は、性格が悪いとか性格が悪いとか性格が悪いとかいろいろあるんですが、運命に立ち向かうと決めたあとはどんな犠牲を払っても突き進んでいくところですね。腐的にはカップリングするとだいたい死に別れや裏切りなどの悲劇的な展開になったりしますので要注意かもしれない。(ニンジャスレイヤーのキャラはだいたい死ぬけど!)


今回の紹介はこのくらいで。チャオ!(長すぎて疲れたので唐突に終わる)

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