詳細は下記リンクを観ていただくとして……
https://twitter.com/NJSLYR
簡単に紹介しますと、ニンジャが沢山でてきて殺し合いをする話です。
SFでハードでサツバツとした展開がメイン……そのどこが腐女子向けなのか? 確かに登場人物は男ばっかりなのでカップリング相手には困らなそうだけど……と思っていませんか?
美形ばかりではありませんが、十代から四十代……さらにはもっと上の年代まで、優男からガチムチまで多種多様な男性キャラが出てきますので、一人くらい好みのキャラに出会えるでしょうし(すぐ死ぬかもしれないけど)、カケザンしたくなることもあるでしょう!
でも私が言いたいのは腐女子に人気の出そうな要素があるとかそういうことではありません。
ホモがでます。
つまり同性愛者のキャラクターそのものズバリが出てきます。
というわけで、そんな秘められたニンジャスレイヤーの同性愛キャラクターを紹介したいと思います。※死ぬキャラについてはわりと死ぬところを紹介しています。つまりネタバレ。
ガチ部門
・タダオ大僧正(ブラックロータス)
タダオ大僧正ことブラックロータスは一部からチラ見せはありましたが、本格的に登場するのは第三部。ニンジャスレイヤーの敵であるアマクダリ・セクトの幹部12人の一人として登場します。見た目はでっぷり太った坊主……歳も結構いってるでしょうか。このいかにも腐女子受けしなさそうなボンズ……ここまで読んでUターンしようとしたアナタ!ちょっと待って!あとで美形も出てきますから……とりあえずこれを御覧ください。
これは不忠儀か?……否、タダオはチバを軽視などしておらず、裏切りの心などは微塵も有していない。むしろ好意を持っている。強く特殊な好意を。「そのカタナめいた眼光と油断無さ、ますますお父様に似てきておりますな。このブラックロータス、嬉しい限りにございます。フォホホホホホ……!」 24
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2014, 6月 5
これはもしや……!改めてオフィス内を見渡せば、ここにいるのは皆、不自然なまでに容姿端麗なボンズばかりだ。さらに、やはり妖精の如く愛くるしいサイバーサングラス小坊主たちが数名で列をなして歩き、蓮池の手入れや雑用を行っている。彼らは皆、教団の孤児院から選抜された子供たちなのだ。 25
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2014, 6月 5
完全に完全です。ちなみに、チバというのはアマクダリ・セクトのボスで、まだ14歳かそこらですが、前のボスが美形の外人か何かに産ませた子供で、たいへん美少年です。その美少年に叱られてほくそ笑むタダオ……何を考えているかは解説するまでもありませんね
タダオ大僧正は現時点でまだ最新エピに登場したばかりなので、これから活躍を見せてくれることでしょう。
書籍限定エピのコロス・オブリヴィオンでは、デスメタルバンドのボーカル(19)の白い肌にタダオが興奮するシーンもみれます。
・ブーンズ洞
ブーンズ洞は二部の「ガントレット・ウィズ・フューリー」に出てくる闇ブローカーで、主人公のニンジャスレイヤーと若い美形ボンズのアコライトは情報をもとめて彼に会いに行きます。商談は破談して力づくの展開になるのですが、そのシーンがこちら。
「ドーモ、アコライトです」アコライトが切り出した。「貴方がブーンズ洞=サンですか?」「そうとも言えるし、そうでないとも言えますな。ボンズ=サン」男はフゴフゴと咳き込んだ。「眉目秀麗でいらっしゃいますなぁ」「話を始めよう、ブーンズ洞=サン」ニンジャスレイヤーが言った。30
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 2月 27
(ガンドー=サン)ニンジャスレイヤーは眉間を押さえた。ブーンズ洞は手を叩いた。「さ、身柄はザイバツに引き渡しましょう。抵抗すれば殺します。なにしろニンジャですよ。驚きましたか?この仕事は危険が一杯でして」ねっとりした目でアコライトを見、「あのボンズ=サンはとにかく生け捕りに」38
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 2月 27
完全に完全です。え、これだけかって? これだけですよ。まだ忍殺にホモ成分が薄い頃、腐女子たちはこの些細なテクストを噛み締めていました。ちなみにアコライトの貞操は無事ですのでごあんしんください。
・ジャバヴォックとブルーオーブ
なに、ここまで変態オッサンしか出ていない? ちょっと待って欲しい! ここからが本番です。ジャバヴォックとブルーオーブ、ついにカップルでの登場です。愛称はジャビーとオーブ。そう、この二人はお互いを愛称で呼び合います。登場するのは二部のラストエピソード「キョート・ヘル・オン・アース」。ジャビーとオーブは敵組織の一員で、敵の本拠キョート城に潜入したナンシーとディプロマットとキンギョ屋の前に立ちはだかります。登場人物を簡単に解説しますと、ナンシーはハッキング担当、キンギョ屋は運転手のじいさんで、この二人は人間です。非戦闘員。ディプロマットは強くないけどニンジャで、一応戦えます。ナンシーとキンギョ屋を守るため、敵として襲ってきたジャビーとオーブの前に立ちはだかり、為す術もなくリンチされてしまうディプロマット(22)。
「グワーッ!」……「グワーッ!」……「グワーッ!」……「脚は?折るか?」「そうさなァ……おい、ジャビー!」「おっと!イヤーッ!」「グワーッ!」「なかなかやるな、こいつ。油断も隙もないぜ」「ヘッ」「手はどうすんだ、オーブ?」「哀れんでくれよ」「ははは」 1
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 1
ここで、寝ていたナンシー(女です)が目覚めます。 ナンシーを見たあとのジャビーのコメントにご注目ください。
ナンシーはシートにすがりつき、堪える。絶望とともに呼気を。脈を調べる。……息はある。「イヤーッ!」KRAAASH!「ンアーッ!」「イヤーッ!」ボキリ、何かが折れた音。ガゴン!とスライドドアが音を立てた。ナンシーは息を呑んだ。スライドドアはフスマめいて勢いよく開け放たれた。 41
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「……女かよ」ズカズカと乗り込んできたニンジャはナンシーの顔から足先までをジロジロと見た。角の生えた恐ろしげなフルメンポ。ニンジャは容赦なくナンシーの首もとを掴み、引きずり出し、車外の地面に叩きつけた。「ンアーッ!」「オーブ!こいつは殺しちゃダメだぜ。お前はウカツだからな」 42
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「うるせえ」マント姿の大柄なニンジャが角ニンジャを睨む「お前がムカつく事を言うから俺は……」「中にもう一人いる」車内に戻った角ニンジャの声。「ジジイだ!俺はジジイは興味ねえ。よかったな、オーブ」「そういうの、やめろ!」大柄なニンジャは向き直り、ナンシーの髪を掴む。「起きろ!」43
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
何が「そういうの、やめろ」なのか。あまりにも意味深です。状況としては、ディプロマットをリンチしている最中にジャビーがムカツクことを言ったため、オーブがディプロマットを殺してしまった、というところでしょうか。このシーンは本文に描かれていません。一体、ジャビーは何を言ってオーブを怒らせたのか(ヒント:ディプロマットは線の細そうな若いニンジャ(22))。続くツイートで二人のイチャイチャをご堪能ください。
大柄なニンジャはナンシーの髪を掴んで起こし、顔を近づけた。ナンシーはもがいた。ニンジャのもう一方の手首から先が無い。負傷?ナンシーは状況を把握しようとした。壁際に座って動かないのは……ディプロマット。「お友達は残念だな。ムカついて殺しちまったよ。ジャビーが俺を怒らせるからよ」44
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「ジジイはほっとけ。そいつ締め上げようぜ。今度は殺すなよ」"ジャビー"が降りてきた。"オーブ"は不満気に「お前があんな事言うから!本当に縁を切るぞ!」「できねえくせによ」「できるさ!こいつも殺す」「殺すな!つってんだ。オーブ」"ジャビー"の怒声が遮った。「殺すな。キレるぞ」 45
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「俺の方はもうキレてる」"オーブ"は唸った。「俺達のこと、ここで誓えよ。今!」「ふざけるな。そんな時じゃねえ。ボスも急いで……」「今じゃなきゃダメだ!」「……」"ジャビー"は頭を掻いた。「誓う、誓う」「よしッ!」"オーブ"はナンシーを地面に叩きつけた。「ンアーッ!」 46
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
はい。完全に完全大完全です。まさかの戦闘拷問中に誓い行為を……。俺達のことを……何を誓って……?
まあ、そんなこんなで指を折られて拷問を受けるナンシーですが、なんだかんだで結構強い援軍がきてしまいます。
「私も動機を語るか?ザイバツ・ニンジャども」フェイタルが睨んだ。「この私を咎めてみるか?ギルドへの裏切りと?」涼しい目の奥には、覗き込んだ者を実際殺すほどの底知れぬ怒りが煮えていた。口を歪めて笑い、装束をはだけた。豊かな胸がこぼれ出た。「お前ら二人には褒美にならんな」 60
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
女の胸が褒美にならない……どんどん状況証拠が積み上がる……。一転してピンチに陥ったジャビーとオーブは奥の手を出します。
「燃える!燃えちまう」炎と煙に包まれ、ブルーオーブがフラフラとよろけた。「ジャビー!見えない!」「オーブ!オーブ、出し惜しみするな」壁を滑り落ちたジャバウォックが言った。「今がその時だ」「でも、やったら戻れねえぞ?あの女なんかアデプトなのに!」「今が!その時だ!」「畜生!」 70
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
フェイタルとブラックヘイズはカラテ警戒した。「アバーッ!」叫んだのはジャバウォックだ。突如その背中から節くれ立った六本の長い骨が飛び出し、コウモリめいた皮の翼が展開!装束の上半身が裂け、鱗状の肌が現れるや、それら鱗がメキメキと開き、育ち、一枚一枚が奇怪な赤紫色の羽根と化す!71
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「AAAAAAARGH!」そしてブルーオーブ!その身を包む炎は、内側から溢れ出した粘液質の液体が洗い流す。不透明な液体が身体を滴り落ちて地面に拡散すると、そこに立っていたのは……ナムサン……奇怪なエイ人間だ!マントはもはや装束ではなく、ブルーオーブ自身の皮なのである!コワイ!72
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
なんと変身しました。バイオ改造された二人は、悪魔っぽいやつとエイ人間になってしまったのです。しかももう戻れないらしい……。
「フェイタル=サン!貴様ごときサンシタ・ヘンゲヨーカイ・ジツと、俺達の命がけのバイオボディとでは、格が違う!」ジャバウォックが金切り声で叫んだ。「AAARGH!乾く!苦しい」ブルーオーブが喚いた。ジャバウォックの目が怒りに燃えた。「これがヨロシサンの力!バイオニンジャの力!」73
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「酸だ。厄介だぞ」フェイタルが言った。ブラックヘイズは頷いた「短時間でカタをつけるとしよう」「……馴れてきたぞジャビー」皮のマントをはばたかせ、ブルーオーブが降下した。「苦しく無い。むしろ心地良いんだ。世界は奇麗だ。こいつらは醜いな」「その通りだ」ジャバウォックは同意した。78
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
「奇麗な世界に、クソみたいな社会は、嫌だ。醜い奴らを、みんな殺そう」ブルーオーブがフェイタルを目指し、ズシリ、ズシリと歩を進める。フェイタルはビーストカラテを構えた。ジャバウォックはブラックヘイズに対す。「そうだ、オーブ。新しい王国だ。スローハンド=サンと。ロードと」79
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 8月 9
敵ニンジャとして出てきた彼らには詳しい背景描写はありませんが、何かしら想像させるセリフですね。この後二人は爆発四散してしまいますが、読者の心には強烈なインパクトを残していきました。他にガチ部門としては、「オカマキャラ」であるトランスジェンダーのザクロがいますか、腐女子向け文脈からは外れるので割愛します。
顔が近い部門
顔が近いとは……男と男との顔がやけに近いやつ……。詳細はニンジャスレイヤーのグッドルッキング重点コミカライズ「グラマラス・キラーズ」を御覧ください。
ここでは単純に腐女子の妄想が捗るような、男同士の熱いユウジョウとか親愛の情とか、そういったところの関係性を紹介していきます。
・アースクエイクとヒュージシュリケン
この二人に関してはガチ部門でも良いレベルのものがありますが、おそらくノンケなのでこらちで。二人は一部の「サプライズド・ドージョー」に出てくるソウカイ・シックスゲイツのニンジャ。ニンジャスレイヤー(主人公)の師匠であるゲンドーソーを殺そうとドージョーを焼き討ちにしにくる悪いやつなんですが、ソウカイ・シックスゲイツ内には内部闘争があり、緒戦でニンジャスレイヤーに深手を負わされてしまったヒュージシュリケンは、相棒のアースクエイクに見捨てられるのではないかと危惧を抱きます。
「おい……おい……アースクエイク」ズバリ状態から覚醒したヒュージシュリケンは、まだ余韻が残っているのか、うわごとのように呟いた。
「どうしたヒュージ?」とアース。
「おい……おい……お前はヘルカイトを信用するのか……?」とヒュージ。
「どういう意味だ」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 8月 7
「奴は…先月シックスゲイツに加わったばかり。その時ナンバー6だったガーゴイルは、武装ヘリ作戦中に、不可解な死を……」
「ニンジャスレイヤーに殺されたのだろう」
「ナビを担当したのはヘルカイト…」
ヒュージはまたズバリ状態に入って瞳孔を開き、喘息マグロのように口をぱくぱくとさせた。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 8月 7
アースは、帝政ローマの哲人のような顔で沈思黙考に入った。ヘルカイトか、ヒュージシュリケンか、どちらを味方にすべきか。将来性の面ではヘルカイトだろう。しかし、シックスゲイツが3人も同じ作戦にあたるのが、問題の発端なのだ…。ラオモト=サンは、俺たちの誰かを始末する気ではあるまいか。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 8月 7
怪我をして薬物を打って朦朧としているヒュージに対し、冷静にヒュージを切り捨てるべきか検討するアース。ちなみに、この二人も愛称で呼び合っています。ラブラブというよりは、健気なヒュージと気持ちを知っていて利用しているアースといった関係です。この後、アースとヒュージはあえなくニンジャスレイヤーに破れ、味方のヘルカイトがニンジャスレイヤーを始末するために落とした核ミサイルで殺されてしまいます。しかし、この二人はこれで終わりません。第三部サツバツ・ナイト・バイ・ナイトでヒュージシュリケンが再登場し、アース(シックス・ゲイツ)への思いが描かれます。その死に様が熱い……。
虫の息のバイセクターは、電子音声でうわごとを吐き続ける。「……スクエイク、アースクエイク、それでいい、俺たちの勝利だ……ミサイルが……全てを……アースクエイク、アース……」「イヤーッ!」その悪夢に帳を下ろすかのごとく、サツバツナイトはサイバネ頭部にカイシャクを加えた! 52
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 5月 27
完全に完全です。核ミサイルで身体をふっとばされて、半分がサイバネ化されたのにいまでもアースのことを思い続けている……! ちなみに、書籍版サプライズド・ドージョーではもうちょっと二人の関係が甘く描かれていますので、そちらもどうぞ!(グラキラ版ではもっとさらに甘いです)
最後にサツバツ・ナイト・バイ・ナイト公開前に行われた有名な公式の質問コーナーの様子を貼っておきます。
ヒュージシュリケンはゲイだ
・デスドレイン一味
デスドレイン一味とは、主に、リーダーのデスドレイン、ランペイジ、アズールからなる三人のことを言います。デスドレインの仲間は時期によって変化するのですが、もっとも濃密な関係性が描かれるのがこの三人です。デスドレインは死刑宣告を受けた犯罪者にして死体愛好家であり、快楽と愉悦のために悪事や殺戮を行う男。どこのニンジャ組織にも属していないトリックスターとして物語に登場します。そしてデスドレインは仲間の勧誘を行うんですね……。その模様がこちら。
「ニ、ニンジャ?ニンジャナンデ?」ゼンダはうろたえ後ずさった。地面を素早く暗黒物質が這いずり、元来たマンホールを塞いでしまう。「ドーモ、デスドレインです。俺はさァ、ソバシェフ・ランペイジ事件の事調べたのよ。ゼンダ=サン」デスドレインは背後を振り返った。「……あ、死んでら。こいつ」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 8月 8
暗黒物質から突き出たベツリキの足は動きを止めていた。ナムアミダブツ……!デスドレインはゼンダに向き直り「あンた、すげえイイよ。あンたの破壊衝動、異常!異常ってのはつまり、つまんなくネェって事だよ!」「お前、何だ?」ゼンダは唾を飲んだ。退路は既に回り込んだ黒い液体に塞がれている。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 8月 8
「お前、ぶっ壊したり殺したりすると楽しいんだろ?ゾクゾクするんだろ。綺麗事じゃねえよこういうのは。俺、ピンと来るんだ、そういうの」デスドレインは真顔になった。「お前、俺と来いよ。仲間だよ、お前は。来てくれよ」「……」ゼンダは……自分でも不思議に思った事だが……誘いを断らなかった。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 8月 8
「お前は独りじゃない。そして俺もこれで独りじゃない」デスドレインは厳かに続けた。「お前、ぶっ壊し足りないから出てきたんだよな」「……」「いいじゃねぇか好きにやろうぜ。一緒にやろうってんだよ、俺たちをバカにするやつらの人生、メチャクチャにしてやろうじゃねえかよ?な?」「……」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 8月 8
完全に完全です。この二人、これが初対面ですからね……。
ゼンダはキョートのソバ屋だったのですが、悪い企業による工場建設の反対運動の最中に妻を亡くすという経験を経て、破壊活動を行い刑務所に収監されてしまいます。その後、デスドレインの仲間になり、さらなる破壊衝動に身を委ねていくことになるのですが……。
その前に、デスドレインは女の子も拾います。
「いや。あれは殺さねェ。上玉だ。それにな……」デスドレインは答えた。「おーい、マーもパーも死んで悲しいなァー。へへへへ」デスドレインは少女に言葉をかけたが、少女は無反応だ。デスドレインはランペイジに視線を戻し、「あれには、入ってンだよな。わかるんだよ」 8
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 1月 24
「そうだよ」とデスドレイン。ランペイジは反対した。「何も出来んぞ、あれは。ソウルが入っている?どのみち寝ているのだろう。生身の人間と変わらんぞ。子供だ」「面倒見りゃいいよ。あいつ自身が。それか、お前が」デスドレインは即答した。「連れて行くんだよォ」 11
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 1月 24
家族を皆殺しにして、ニンジャソウルの「入っている」少女、アズールを仲間にします。そしてクライマックス、例によってデスドレインたちはニンジャスレイヤーと戦い、ランペイジは殺されてしまいます(登場する敵ニンジャはだいたいニンジャスレイヤーに倒されて死ぬので)。
ランペイジはデスドレインを見た。「お前は面白い奴だった」ランペイジは低く言った。彼は口の端を、笑うように持ち上げた。「先に行く。すまん」「全くだぜ」デスドレインは言った。「がッかりだぜ、運がねェなお前。ガキはどうすンだ」「……」ランペイジは膝をついた。うつ伏せに倒れ、死んだ。44
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 5月 7
「ガキはどうすンだ」ですよ。男夫婦だった……。デスドレイン一味は単体でも魅力的ですし、関係性を考えるとまた深みにハマるようなところがありますので、ぜひ本編で楽しんで頂きたいですね!登場エピは二部のシー・ノー・イーヴル~、アウェイクニング・イン・ジ・アビス、カース・オブ・エンシェント・カンジ~、ドゥームズデイ・ディヴァイスなどです。
・フジキド・ケンジ(ニンジャスレイヤー)
何を隠そうニンジャスレイヤーの主人公ですが、当然カップリングでも主役級で一番数が多いと思います。いろいろあるので簡単にご紹介。
タカギ・ガンドー
二部から登場の探偵です。フジキドにとっては探偵としての師匠にあたるキャラクター。
シルバーキー
二部から登場。成り行きでフジキドと行動を共にする鍼灸師。己を犠牲にしてフジキドを助ける。友達的キャラクター。
デッドムーン
一部から出てくる運び屋。ピンチのときに現れてフジキドを乗せて逃げてくれます。兄貴的キャラクター。
などなど主人公らしく沢山のキャラクターとからみがあるのですが、ここでは、フジキド関係のカップリングの中でナラク・ニンジャを取り上げたいと思います。
ナラク・ニンジャとは、フジキド・ケンジに憑依したニンジャソウルで、通常ニンジャソウルが憑依すると元のニンジャの人格は、憑依先の人格と融合してしまうのですが、何故かフジキドは融合せずにソウルと会話できたりします。そこから同一人物カプが生まれているわけですね。このナラク・ニンジャとフジキドの関係性は全編を通じて変化していきます。
ナラク・ニンジャは邪悪なニンジャソウルであり、隙あらばフジキドの身体を奪って自分が主導権を握ろうとしてきます。
そして二部中盤、あるニンジャの活躍により、フジキドはナラクを目覚めさせることに成功します。そして、フジキドはナラクの正体がニンジャに殺されたモータルの怨念の塊であり、ニンジャに殺された自分の妻子もその中にあることを知ります。
そういうわけで、弱体化復活合体みたいな状態を一部から三部にわたって繰り返しているのがナラクとフジキドです。三部になってこの関係が進展したりするのですが……。この二人は喧嘩(?)しながらも協力していく関係性がみどころです。腐でなくても、メインストーリーとしてもナラクとフジキドの関係(フジキドの心の葛藤)は重要な部分といえます。主人公のある意味同一人物カップリングなだけに描写も豊富でかなり充実したカップリングといえそう。
スーサイドは一部のラスト・ガール・スタンディングが初登場。女子高生ニンジャのヤモト・コキの同級生として登場し、一度は悪の組織ソウカイヤに加入するのですが、ヤモトを助けるために組織を裏切り、殺されてしまいます(フィルギアに救われるけど)。なかなか男気のあるやつです。
豪快な性格で、あまり頭はよくない様子。
ルイナーは他の三人に比べて描写が少なく、白いメンポにマーブル迷彩装束程度しかわかりません。
ダークニンジャはクールでスカしている冷静であまり感情を表に出さないキャラクターで、ストーリーが進むごとに経歴が変わっていくのが特徴。初登場の一部では、ソウカイヤの首領ラオモト・カンの懐刀をしています。ラオモトの脇に控えて何かあるとスッとでてきて「御意」とか言ってます。書籍限定エピでは、ラオモトは彼を自分の手に握られた「美術品のように無表情な一本のカタナ」と評しています。命令のままに振るわれるままのカタナであり、そうしてフジキドの妻子を殺したフジオ・カタクラですが、彼にも自分自身の目的のために動くときがやってきます。第一部の最終盤でラオモトを倒しにきたフジキドの前に立ちはだかるフジオですが、彼自身の運命のためにラオモトを裏切るような形でキョートへ向かうことになるのです。
ダークニンジャの運命とは? そのあたりはネタバレなので伏せておくとして、二部に過去が明らかにされることによって、ダークニンジャはグッと魅力的なキャラクターになります。そこのところをちょっとご紹介。
まあ、それはいいとして、そんな過去があるためにフジオは人を信じられないところがあります。
それはともかく、カンジの呪いをとくためにエジプトの遺跡を訪れたフジオだったのですが、実はカンジの呪いはフジオをこの遺跡におびき寄せるためのもので、そこでフジオは呪いを解くのと引き換えにニンジャになってしまいます。つまり、彼のそれまでの人生はすべて呪いに操られたものであったと。非合法商業施設に売られたのも、苦労して大学へいき、世界各地で遺跡の調査をしたのも……。深く傷ついたフジオは、感情を捨てて一本のカタナとなり、やがて悪の組織ソウカイヤのラオモト・カンに拾われ、彼の懐刀となるのです。
ラオモトの死後、キョートの別の悪の組織ザイバツに加わったフジオは、ついに自分の運命と呪いの正体を知ります。そして、自分を操る運命に反逆することを決意するのです。
それがフジオの物語であり、フジキドの物語と重なりながら個別に進行していくことになります。
フジオの魅力は、性格が悪いとか性格が悪いとか性格が悪いとかいろいろあるんですが、運命に立ち向かうと決めたあとはどんな犠牲を払っても突き進んでいくところですね。腐的にはカップリングするとだいたい死に別れや裏切りなどの悲劇的な展開になったりしますので要注意かもしれない。(ニンジャスレイヤーのキャラはだいたい死ぬけど!)
今回の紹介はこのくらいで。チャオ!(長すぎて疲れたので唐突に終わる)
タカギ・ガンドー
二部から登場の探偵です。フジキドにとっては探偵としての師匠にあたるキャラクター。
シルバーキー
二部から登場。成り行きでフジキドと行動を共にする鍼灸師。己を犠牲にしてフジキドを助ける。友達的キャラクター。
デッドムーン
一部から出てくる運び屋。ピンチのときに現れてフジキドを乗せて逃げてくれます。兄貴的キャラクター。
などなど主人公らしく沢山のキャラクターとからみがあるのですが、ここでは、フジキド関係のカップリングの中でナラク・ニンジャを取り上げたいと思います。
ナラク・ニンジャとは、フジキド・ケンジに憑依したニンジャソウルで、通常ニンジャソウルが憑依すると元のニンジャの人格は、憑依先の人格と融合してしまうのですが、何故かフジキドは融合せずにソウルと会話できたりします。そこから同一人物カプが生まれているわけですね。このナラク・ニンジャとフジキドの関係性は全編を通じて変化していきます。
ナラク・ニンジャは邪悪なニンジャソウルであり、隙あらばフジキドの身体を奪って自分が主導権を握ろうとしてきます。
「「「フジキド・ケンジよ、ここから先は俺に任せろ。俺の暗黒カラテの力があれば、この傷ついた肉体を動かし、ソウカイ・ニンジャどもを皆殺しにできるぞ」」」……と。時刻はまさにウシミツ・アワー。妖魔が跋扈する闇の時刻であった。いつものフジキド・ケンジならば、この声を無視していただろう。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 8月 21
(((俺の体に宿る、名も知らぬニンジャよ、俺の代わりにこの体を動かしてくれ。…憎い! あのソウカイ・ニンジャたちが憎い! 殺したい! そしてすべてを終わらせて、冷たいフートンに入って、死者のごとく安らかにこの身を横たえたい!)))その瞬間、フジキドの意識は完全に消え去った。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 8月 21
フジキドがピンチになるとこのようにナラクが浮上してくるのです。そしてナラクの力はチートと思えるほどに強い!フジキドはナラクの力に頼らなければ敵に勝てない、だが頼りすぎれば己を失ってしまう……そのせめぎ合いは全編通して続くことになるのですが……最初の変化は、第一部のクライマックス、ネオサイタマ・インフレイムで訪れます。
「イヤーッ!」フジキドの憎悪から力を得たナラク・ニンジャは、両足にも黒い炎を纏い、ムエタイめいたローキックをラオモトに叩き込む!「グワーッ!」脛当てにヒビが入り、衝撃が骨に響いてくる!ラオモトは素早くバク転を打って距離を取った「ヘルカイトよ!何をしておる、無能めが!支援を急げ!」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
(((フジキドよ、案ずるな。妻子の仇はこのワシが討ってくれるわ。そして全ニンジャを殺す!お前はそのまま、精神のフートンの中で永遠に悶え続けておれ!怒り狂え!狂うのだ!)))ナラクが哄笑する!フジキドは抵抗を試みようとするが、再びあの夜の悪夢がリピートされてしまうのだった!
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
ナムサン!スゴイタカイ・ビルの悪夢の後、フジキドを襲った暗黒の七日間が再来しようとしている!ナラク・ニンジャに憑依され死の淵から蘇った彼は、七日七晩に渡って暴走を続けた。当時の記憶は未だにおぼろげだ。唯一覚えているのは、ドラゴン・ゲンドーソーのジュー・ジツによって止められたこと。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
だが、もはやゲンドーソーはいない。再び完全暴走すれば、止める手立てはないだろう。フジキド・ケンジの精神と肉体は完全にナラクに隷属し、終わりなき永遠の悪夢に苦しむこととなるのだ。ならばどうする?!……悪夢と悪夢の合間、一瞬だけ取り戻される正気の中で、ニンジャスレイヤーは策を練った!
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
ナラクに乗っ取られ、暴走する寸前に陥ったフジキドの取った策とは!
(((ナラク・ニンジャよ!ニューロンの同居者よ!オヌシに精神を乗っ取らせるわけにはゆかん!愛する者を忘れ憎悪に狂った先の復讐など、何の意味も無い!だが、オヌシを呼んだのは、あの日のフジキド・ケンジだ!我らは一蓮托生!同じ肉体に宿った2つのソウルだ!今は力を貸せ!ナラクよ!)))
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
(((駄目だ!させるものか!何たるワガママ!ようやく手に入れかけた肉体を…返すものか!憎悪を否定するのか、フジキドよ!?)))(((ナラクよ!お前を受け入れよう!あの夜、私は確かにお前を呼んだ!私の中のどす黒い狂気と復讐の憎悪が、お前を呼んだ!否定しようが無い、私の一部だ!)))
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
フジキド・ケンジはチャドーの果てに、ひとつの真実を見た。……むろん、完全なる真理ではなかろう。完全なる真理はブッダのみぞ知る。彼が悟ったのは、自らの中に宿る暗黒を拒絶することなく、かといってそれに隷属し操られることもなく、ただ、愛しき妻子の記憶と同じように、受け入れることだった。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 29
こうしてナラクとフジキドは一心同体となり、いままでにない力を発揮します。しかし、宿敵ラオモト・カン(とヘルカイト)は一心同体となったナラクとフジキドを持ってしても困難な敵でした。
(((おお、おお!呪わしい!なんたるウカツか!あれを喰らえば、フジキドの体は持たぬ)))ナラクはニューロンの奥で、フジキドに聞こえる事なく独りごちた。(((ワシのニンジャソウルの力を、余さず防御に回すしかない。だが、脆弱なフジキドの体では、それでも持ちこたえられるかどうか…)))
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 30
ナラク・ニンジャもまた、覚悟を決めた。ヒサツ・ワザが放たれた直後、フジキドの体を強引に奪い取ってでも、全力をもってジツを防ぐしかない。この強引な方法は、長きに渡る不和と不審を乗り越え、フジキドとの間にようやく芽生えかけていた強力な信頼関係を、粉々に打ち砕いてしまうかもしれない。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 30
それだけではない。仮にあのヒサツ・ワザ一斉掃射を耐え切ったとしても、ナラク・ニンジャのソウルは休眠状態に陥ってしまうかもしれない。逆に、ナラクがニューロンのフートンの中に引き篭もるのだ。ナラクの力無しでフジキドは戦い抜けるか?フジキドの肉体が破壊されれば、ナラクもまた爆発し滅ぶ。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 5月 30
一心同体となったナラクとフジキドの信頼関係は崩れ、ナラクは力を使い果たして休眠状態に陥ってしまいます。第二部はその状態で開始されます。なので二部前半のニンジャスレイヤーはラオモト戦よりも弱体化した状態になります。そして二部中盤、あるニンジャの活躍により、フジキドはナラクを目覚めさせることに成功します。そして、フジキドはナラクの正体がニンジャに殺されたモータルの怨念の塊であり、ニンジャに殺された自分の妻子もその中にあることを知ります。
「……それがオヌシか」暗黒の中に坐すフジキドは、目の前に突如出現した赤黒い影を見た。「ナラクよ」「……」「ではオヌシの中にフユコが?トチノキが?」影の表面に、険しく睨む老人の顔が浮かぶ。「……だからどうした。かわって話をしてやれるとでも思うたか。手前勝手な夢など見るでない」 44
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 7
「……」フジキドは答えない。ナラクはフジキドの顔を見、呆れたようにかぶりを振った。「……なんと情けない」ナラクがなじった。「戻ってみれば、早速なんたる軟弱。先が思いやられるわ」「……」フジキドは瞬きもせずナラクを見ている。その両目からは涙が溢れ、流れ落ちるがままだった。45
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 7
「バカめ!おぞましいぞフジキド!」ナラクが、心底ヘドが出る、といったていで身を震わせた。「こうしておる間にもニンジャが近づいておる!先のマズダ・ニンジャに匹敵するキンボシだ。ワシが殺す。情に流される子供はフートンで寝ておれ!」「その必要は無い」フジキドは涙を拭い立ち上がる。 46
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 7
「オヌシはもはや私の身体を操り人形にはできぬ」「試してみねばわからぬ!ワシによこせ」「ダメだ」フジキドの目にもはや涙は無く、死海めいて怜悧であった。ナラクは舌打ちした。そして姿が消えた。フジキドは己のニューロンの中に油断ならぬ憎悪の塊、赤黒い邪悪存在が再び宿った事を感じた。 47
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 7
ここの会話シーン実に好きなんですが。そういうわけで、弱体化復活合体みたいな状態を一部から三部にわたって繰り返しているのがナラクとフジキドです。三部になってこの関係が進展したりするのですが……。この二人は喧嘩(?)しながらも協力していく関係性がみどころです。腐でなくても、メインストーリーとしてもナラクとフジキドの関係(フジキドの心の葛藤)は重要な部分といえます。主人公のある意味同一人物カップリングなだけに描写も豊富でかなり充実したカップリングといえそう。
・サークル・シマナガシ
サークルシマナガシは第三部に出てくるニンジャ・のギャング団で、共通の敵を持つことからニンジャスレイヤーと共闘します。
「勿体つけやがって」スーサイドが毒づいた。「サッサと合流しろ」「いいって事よ」アナイアレイターは金色の目を見開く。ポインターとフォールダウンは震え出した。彼らのニンジャソウルが畏怖しているのだ!「取り敢えずお前ら殺して、サークル・シマナガシはアマクダリ・セクトに宣戦布告だ!」66
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 10月 26
ニンジャスレイヤーの第三部の敵であるアマクダリ・セクトが共通の敵です。シマナガシのメンバーはリーダーであるアナイアレイター、アフロにグラサンのスーサイド、無口なルイナー、ロンゲにグラサンのフィルギアの四人です。リーダーはアナイアレイターですが、実際にシマナガシを結成した仕掛け人といえるのは、フィルギアです。この男が実に怪しい雰囲気を醸しだしており……第一部からの登場キャラクターであるスーサイドを勧誘するシーンがこちら。
「てめえは何だ」「さっき、窓の外から覗いていたのさ。フクロウになって」男は歯を剥き出して笑った。四角いサングラスをかけた、痩せた男だ。真っすぐなワン・レングスの長い黒髪、臙脂色のシャツ、首にはインディアンめいたアクセサリー。ショーゴーは唸った「殺せ」「命令できるザマか、お前」3
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) 2012, 8月 2
「ふざけるな!」命を吸ってやる!……そして気づく……既に、それを、している。男がショーゴーの手を自身の心臓部に当てているのだ!?ショーゴーは困惑した。男は頷く「ドーモ、はじめまして。フィルギアです。あいにくカロン・ニンジャってのは嘘……お前は俺のせいで生き存えちまう……」4
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) 2012, 8月 2
「フィルギア……ソウカイ・ニンジャなのか」「違うんだよなァ」フィルギアはチェシャ猫めいて笑う。「給油オシマイ。これ以上は俺が死んじまう……」彼は手首を掴み、引き剥がした。ショーゴーは身を起こしかけ、また仰向けに倒れた。立ち上がったフィルギアはその脇腹を軽く蹴った。「キアイだぜ」5
— NJSLYR SAIHOSO (@njslyr_r) 2012, 8月 2
生命エネルギーを奪い取るジツを持つスーサイドが敵に倒されて死にかけているところを、フィルギアが自分の生命エネルギーを吸わせて助けます。こうして仲間を集めているのです。ちなみに、あのデスドレインのこともフィルギアは勧誘していたりします(断られるけど)。フィルギアはただのニンジャではなく、平安時代から生きているリアルニンジャであり、要するに長命なキャラクターで物語の核になる部分をいろいろ知っているようです。フクロウ、コヨーテ、ヘビに変身できるジツを持っています。スーサイドは一部のラスト・ガール・スタンディングが初登場。女子高生ニンジャのヤモト・コキの同級生として登場し、一度は悪の組織ソウカイヤに加入するのですが、ヤモトを助けるために組織を裏切り、殺されてしまいます(フィルギアに救われるけど)。なかなか男気のあるやつです。
ショーゴーはアフロヘアーにサングラス、ボトムは黒革でエンジニアブーツを履き、上半身は素肌のうえに耐汚染ジャケットという出で立ちで、およそ高校生離れした姿だった。思えばショーゴーを見たのは彼が警察に連行されたあの日以来だ。しかも、こうして口をきくのは、初めてだ。
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 4月 22
アナイアレイターとルイナーは三部からの登場(フィルギアも三部から登場だが、一部でスーサイドを助けるなど暗躍している)。アナイアレイターは非常に強力なニンジャで、力を一度使うと暴走してしまう性質があります。そのため、力を使ったあとはスーサイドがエネルギーを吸い取るジツで暴走を止める必要があります。
だが、ナムサン!その退路を塞ぐかのように、さらなる一人が回転しながら着地したのだ!フードを目深に被った大柄のニンジャは、金色の目を光らせる……そしてジゴクめいてアイサツした!「ドーモ!俺はなァ!アナイアレイターだ!」 65
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 10月 26
「フォハハハハ……フォハハハハハ!」アナイアレイターが超自然めいた哄笑を放つ。装束表面の鉄条網がざわつき、さらなる無差別攻撃の発動を懸念させた。スーサイドは地面に展開する棘を踏み越え、アナイアレイターのもとに駆け寄った。「イヤーッ!」そして殴りつけた!「グワーッ!」13
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 10月 30
インパクト瞬間、白い光が弾け、スーサイドの身体に吸い込まれた。スーサイドはよろめくアナイアレイターの首を掴む。「クソが!」そして地面に叩きつけた。「グワーッ!」身体から離れた装束以外の鉄条網が全てバラバラに分解、砂鉄となって地面に散った。 14
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 10月 30
豪快な性格で、あまり頭はよくない様子。
ルイナーは他の三人に比べて描写が少なく、白いメンポにマーブル迷彩装束程度しかわかりません。
「ドーモ」山高帽のニンジャの肩からとんぼ返りをしたフクロウが、人間の姿をとって着地、アイサツした。「フィルギアです」「アー」金色の目のニンジャが顎骨を直し、「アナイアレイターです」「ルイナーです」捻れたクナイを捨てながら、マーブル迷彩装束のニンジャが続いた。 21
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 11月 23
セリフも全体的に少なく、地味で目立たないキャラだったのですが、ちゃんと活躍を見せるシーンがあるので乞うご期待。
スーサイド……ショーゴー・マグチ。彼は死にぞこないだ。イクサの末にアスファルトに倒れ、死を受け入れようとした彼を、フィルギアが阻んだ。 アナイアレイターやルイナーも、スーサイド同様、フィルギアが見出したニンジャ達である。つまり、サークル・シマナガシを作ったのはフィルギアだ。 31
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 11月 1
彼らは皆、フィルギアの存在が無くば、かつてのソウカイヤによってその芽を摘まれていたであろうはぐれ者だ。「相互扶助」という言葉を、フィルギアはよく使う。それ以外の深甚な目的が彼にあるのか、無いのか……。付き合いがそれなりに長くなった今でも、はっきりしない。 32
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 11月 1
アマクダリ・セクトに対する宣戦布告も、フィルギアの発案では無い。自然発生的な総意だ。セクトはソウカイヤ崩壊後のネオサイタマのニンジャ秩序の再編成を進めている。サークル・シマナガシの彼らには、それが気に食わない。フィルギアはいつも、三人目のタイミングで、同意の挙手をする……。33
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 11月 1
……エンガワ・ストリートのとある廃ビル屋上、張り渡されたケーブルに旗やショドーを吊り下げ、電飾看板、廃バス、雨除けのテント、ソファー、人体模型、ワータヌキ等が無秩序に並べられた空間が、サークル・シマナガシのアジトだ。ひと騒動終えた四人はネオン看板や電柱を飛び渡り、帰還した。 34
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 11月 1
そんな感じで男四人でわちゃわちゃやってる感じが好きな人にオススメのサークル・シマナガシです。・フジオ・カタクラ(ダークニンジャ)
いろいろと紹介してきましたが、あんまりツボを掴んでなかったら申し訳ありません。最後に自分の好きなキャラクターについて紹介します。主人公のフジキドの妻子の仇にして、宿命のライバル、フジオです。カップリングについては割愛します。なぜなら私はフジオ総受け派だから(個人的事情)ダークニンジャは
ダークニンジャの運命とは? そのあたりはネタバレなので伏せておくとして、二部に過去が明らかにされることによって、ダークニンジャはグッと魅力的なキャラクターになります。そこのところをちょっとご紹介。
2年後、クリスマス・イブの夜。ネオサイタマに降る重金属酸性雨が、灰色の雪に変わりつつあった夜。首からアミュレットを下げた小学生のフジオ・カタクラは、両親と共にネオカブキチョ近くのレストランに来ていた。家の経済状況が良くないことに薄々気付いていたフジオは、久々の贅沢に驚いた。 34
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 4
「いいの?こんなに贅沢。スゴイよね」さほど豪華な料理ではない。ただのタマゴ・スシやオハギ・スシだ。「いいんだよ」父親はあの夜のような、乾いた笑いを笑った。だが、力は無かった。スシが運ばれてくる。「お父さん、僕…」フジオは何かを伝えようとして、言葉に詰まった「ごめん、トイレ」 35
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 4
(((何度も練習したのに)))フジオはトイレの鏡の前で独り復唱した(((……一生懸命勉強して、奨学金でネオサイタマ大に入る。そして考古学を勉強する。漢字の秘密を解くんだ。最初から決められている、どうしようもできない事なんて、信じたくないから)))その言葉の重みすら知らずに。 67
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 9月 7
……フジオ少年がトイレから戻ると、両親の姿は無かった。不思議に思いながらも、彼はタタミに座り、胸のアミュレットを天井の光にかざして、テーブルに映し出されるエンシェント漢字を見ていた。少しして、煙草の臭いを纏った2人のヤクザが、彼の前に座った。「フジオ・カタクラ君だね?」 36
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 4
なんとフジオは親に金のために非合法商業施設に売り飛ばされた過去があったのです。なんだその美味しい設定は。
二者の脳裏には、おそらくそのとき、同一のイメージが去来していた筈だ。バイオピラニアを満載した堀で囲まれた、あの忌まわしいネオン遊戯の伽藍……山羊角を生やした堕落のブッダ・カリカチュア・ネブタと、七色の明かりを投げるボンボリ群の威容。オイラン達の嬌声、湿った廊下の闇。 23
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 4月 16
冬の雑巾の凍るような冷たさ。料理人ザイゴの、あの下卑た笑い、肉斬り包丁。洗濯屋の老婆。ザゼン中毒のあの美しい娘。痩せこけた鍼灸師。病死した仲間。養子にとられた仲間。ときおり空を横切るマグロツェッペリンのプラズマ広告。届かぬ自由の世界を見せびらかす。計画……脱走……散り散りに。24
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2012, 4月 16
非合法商業施設……なにかと夢が広がる描写……ちなみにどんな施設かについての公式の回答はこちら。
Q14「非合法商業施設とは、具体的にどんなところですか?売られた子供はどんな労働をさせられていたんでしょうか?」A:掃除とか、風呂焚きとか、薪割りだな。頭のいい奴はショドーの代筆とか。料理の手伝いとか。ゲイシャの着物を整えたり。朝早く起こされて、就寝時間も遅い。
— THE VERTIGO (@diehardtales) 2012, 11月 5
本当にそれだけか? 信じないぞ……!まあ、それはいいとして、そんな過去があるためにフジオは人を信じられないところがあります。
フジオは、ホソダ社長やウミノ教授を信頼し、尊敬してもいた。彼らにだけはある程度心を開いた。だが彼は……信じていた両親に裏切られ、棄てられ、ネオカブキチョの非合法商業施設に売られたあの夜以来、完全に心を開いたり、自然な笑みをかわし合うことが、二度とできなくなってしまったのだ。 13
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 10
暗殺されかかったときも、真っ先にボスであるラオモトを疑っていたり。
「私怨が動機なのか?」ダークニンジャはナインフィンガーの首をつかんだ。「だが、お前達二人でイチから計画を立てたという事もあるまい。指示を出したのは誰だ?」「……」「……ボスか?」「知らぬ……」「イヤーッ!」
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2010, 11月 18
それもむりなからんことで、非合法商業施設を脱走したあと、子供の頃の夢であった考古学者になるためにネオサイタマ大学に進学したフジオは、マレニミル社というトレジャーハンター紛いの会社に就職し、自分の背中にあるカンジのあざの謎を解明しようとします。このカンジが両親が破滅した元凶であると考えていたからです。しかし、エジプトで秘密に迫ったフジオにはさらなる悲劇が訪れることになるのです。
「ヌウーッ!」ホソダは怒り狂ったイノシシのように真っ赤に激昂しながら、フジオの胸ぐらを掴んだ。そして逞しい両腕で突然、フジオのワイシャツを引き裂く!「社長、何を!?」抵抗するフジオ。だが腕力では敵わない。下手に暴れれば転落の危険もある。デグチは舌打し、事態の推移を見守った。 50
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 11
うつ伏せで床に押し倒されるフジオ!「やはりな!」ホソダ社長は吐き捨てるように言った。彼はフジオの背中に刻まれた「ハガネ」を意味するエンシェント・カンジの存在を以前から知っていた。解明の手がかりも実害も無いので、敢えて放置してきたが……そのカンジは今、妖しく脈打っていたのだ! 51
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 11
「貴様の正体は何だ!?ニンジャカルティストか?!」ホソダ社長はフジオの腰をブーツで踏みつけ、動きを封じながら叫ぶ。「社長!何を言ってるんですか!?」体をひねり混乱するフジオ。「まあ何でも良い!黄金を出せ!黄金ピラミッドを!それさえ出せば!俺は満足する!早く俺を満足させろ!」 52
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 11
「社長、違います!裏切りません!信じてください!マレニミル社のことは!絶対に!」フジオは悲痛に叫んだ。ホソダの目は異常にぎらぎらと輝いていた。もしかすると、脈打つ漢字を見て急性のニンジャリアリティ・ショックに襲われたのかもしれない。だが、フジオがそれに気付く余裕はなかった。 53
— Ninja Slayer (@NJSLYR) 2011, 12月 11
逞しい両腕でワイシャツを引き裂かれるフジオ。サービスシーンですね。それはともかく、カンジの呪いをとくためにエジプトの遺跡を訪れたフジオだったのですが、実はカンジの呪いはフジオをこの遺跡におびき寄せるためのもので、そこでフジオは呪いを解くのと引き換えにニンジャになってしまいます。つまり、彼のそれまでの人生はすべて呪いに操られたものであったと。非合法商業施設に売られたのも、苦労して大学へいき、世界各地で遺跡の調査をしたのも……。深く傷ついたフジオは、感情を捨てて一本のカタナとなり、やがて悪の組織ソウカイヤのラオモト・カンに拾われ、彼の懐刀となるのです。
ラオモトの死後、キョートの別の悪の組織ザイバツに加わったフジオは、ついに自分の運命と呪いの正体を知ります。そして、自分を操る運命に反逆することを決意するのです。
それがフジオの物語であり、フジキドの物語と重なりながら個別に進行していくことになります。
フジオの魅力は、性格が悪いとか性格が悪いとか性格が悪いとかいろいろあるんですが、運命に立ち向かうと決めたあとはどんな犠牲を払っても突き進んでいくところですね。腐的にはカップリングするとだいたい死に別れや裏切りなどの悲劇的な展開になったりしますので要注意かもしれない。(ニンジャスレイヤーのキャラはだいたい死ぬけど!)
今回の紹介はこのくらいで。チャオ!(長すぎて疲れたので唐突に終わる)
0 件のコメント:
コメントを投稿