2015年2月24日火曜日

ユカノのキャラクター考察

ユカノといえば、ギルティやブラックサンの実況でユカノを巡ってタグが荒れたりして、賛否両論のキャラクターです。
重要キャラクターでありながら、一部で影が薄すぎて評価が下がったのはダークニンジャと同じですが、ユカノは二部の終盤のキャラクターが180度変化したため、評価が挽回しきらなかった印象。一度ケチがついてしまったので、評価がそのまま引き継がれてしまう、という面もあるかもしれません。
ユカノを好きという意見もみるし、嫌いという意見も同じくらい見かけますね。
どの程度嫌われていたら嫌われキャラクターなのかわかりませんが、個人的には、ユカノは設定的にすごく攻めていると思うし、なかなか他にないなあということをしているヒロインなので、けっこう好きです。ただし、感情的に、ものすごく萌えるとか、共感できるとか、めちゃしこかといわれると、そんなでもないかもね。

ユカノを好きという人は結構いますが、ここがすごくいい!という意見があまり共有されてないのも嫌われてるような印象を受けるひとつの原因かなとおもいます。自分自身ではユカノのいいところをはっきりまだ言語化はできていないので、他の人にもっと語ってほしいなあという気持ちはあるんだけど、ヘッズ内では「ユカノの話題は荒れる」という印象がついてしまったので、あまり語られないかもしれない。それも不遇だなあと。

じゃあ、この記事でユカノのここがいいよね!と書けばいいんだけど、今回の本題はそこではないです。
ユカノの設定がどれだけ攻めているのかということを書きたいと思います。
ユカノのキャラクター設定のコンセプト、というか。わたしが感じている限りの部分ですが。

ユカノはニンジャスレイヤーの師匠、ゲンドーソーの孫娘のくのいちとして登場します。ニンジャヒロインかくあれという設定ですね。
のちのち、実は記憶喪失のリアルニンジャっていうことが明らかになるわけですが、これも正ヒロインっぽい設定。これによってユカノは守られヒロインではなく戦力として数えられるくらいパワーアップします。
わりとよくある批判にユカノは敵にさらわれてフジキドに苦労をさせて……というのがあるんですが、そもそもユカノは守られヒロインだったか、と疑問に思うんですよね。
フジキドはだいぶユカノを助けるために奔走するんだけど、実際のところ、助けに来た→助けた!ってシーンがない。ナンシーは何度もあるのに。これは「守られヒロイン」ではないという明確な設計思想なのではないかと。
第一部では、メナス・オブ・ダークニンジャで行方不明になったユカノを探していたフジキドが、スシナイト・アット・ザ・バリケードでユカノを見つけ、当然助ける展開を読者は期待します。そこからの他に婚約者を作っての「ヒトメボレでした」オチ!(婚約者はこのエピソードで死亡)これが守られヒロイン全否定でなくてなんなのかと。
その後ユカノはアムニジアとして、ウチコワシに加入して悪事に加担してしまうのですが、この辺からも全力で普通のヒロインにはしないという意志を感じます。だってアカにドハマリしたヒロイン前代未聞じゃないですか。
次にフジキドがユカノを助けに行くのは、二部のビガー・ケージズ~とシャドー・コン。どちらもなんと失敗。最終話のヘオルンアースでユカノの戒めを解いたのは、ダークニン……いや、自分で抜けだしたんだった。
第三部ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャでも、フジキドはユカノを助けに行くけど、ユカノは敵を倒してフジキドを待っていた。
このあたりからみてもユカノは自立した女性として描かれているといえるように思います。実際のところ、素直にフジキドに助けられた方がカワイイですよね。ホント、ユカノはカワイクなくてカワイイな。


また、ユカノは豊満なプロポーションの持ち主の美女として描かれており、地の文ではしつこいくらいに「その胸は豊満である」と描かれることで有名です。これは直球かつ安直なエロ描写といえます。裸に剥かれるようなシーンも多いキャラクターです。
そういう「お色気描写」は繰り返しのギャグにもなります。忍殺において、いわゆる忍殺語的なギャグって実は、現実の日本社会に対する風刺を含んでいる場合が多いです。「お色気描写」もそのうちの一つである可能性はあると思います。
もっとも露骨にそれが現れたのは、三部のギルティ~のエピソード。
ユカノの魅力が我々を誘惑するから罪である、と糾弾するニンジャ修道会という集団が出てきます。ニンジャ修道会、ギャグとして傑作ですが、批判の意味するところは明らかだし、ユカノの記号的なお色気描写が自覚的なものであることも含んでいると思うんですよね。
無駄に脱いだり、無駄に豊満したり、徹底的に記号的に描かれることがそういう描写に対する揶揄になるわけですね。
忍殺には他にも女性キャラクターたくさんいるし、豊満なキャラクターやエロい役割を負うキャラクターもいっぱいいるんですが、こういうエロ描写に対して批判的な役割を担えるのはユカノだけだと思います。
まず第一にユカノがリアルニンジャであるということ。完全に人知を超越していますし、憑依ニンジャと違って何千年も生きていますから、人間の常識に縛られる必要はないわけです。この時点ですでに人間的女性性からは解放されているキャラクターです。
もうひとりのヒロインであるナンシーが自分が他人からどう見られるかに対して自覚的で、色香で周囲をコントロールするタイプなのを考えると、ユカノのあり方は対照的といえます。ナンシーは人間ですし、自分の限界もよく自覚しているので、その範疇でうまくやっているわけですが、それを利用している以上、性的に魅力的な外見をしているという外部からのレッテルからは逃れることはできない。もちろんそのようなレッテルをなきものにすることはできないんだけど、忍殺の女性(男性も)はほとんどそんなレッテルには屈しないし自分の価値は自分で決めるっていうタイプですよね。イグナイトしかり、ユンコしかり。
ユカノがその中でも特別なのは、豊満だとかいうレッテルを完全にシカトできることです。実力的にも、性格的にも、存在としても。なんたって、ニンジャだし、神話級だし。
だからこそ、ユカノにはそういう受難がより多く振りかかるんだけど。
ユカノは基本的に、人が自分に欲情しようがどうしようが知ったことではない態度でいると思います。ホワット・ア・ホリブル・ナイト~では色仕掛けをせずにリー先生を知識で籠絡したし、常に毅然として、紳士的な態度を求める。ちょっと鈍感に思えるかもしれないけど、言ってしまえば頑固で不器用なタイプで、相手をみて態度を変えたりはしないってことです。性的に成熟していないがゆえのヤモトの自然体なところと似ていなくもない気がします。
また、ユカノは裸に剥かれてもとくに恥ずかしがったりしないですよね。そこがまたカワイクないんですが、他人にどう思われようが気にしない。そういう強さがある。
レッテルに対してアンタイセイする姿は美しいですが、そんなレッテルはりを相手にしないし、認識もしない、たぶんそれが一番ふさわしい態度なんじゃないかと思うんですよね。だからユカノはカワイクなくてカワイイんですよ。

2015年1月13日火曜日

ニュービーヘッズが重篤に舐められない方法

最近話題のニンジャスレイヤー!気になるけど、長いし複雑そうだし、キャラクター多そうだし、なんか訳わからない作中スラングを使うめんどくさそうなファンがたくさんいるからと読むのを躊躇しているアナタ!
最近ニンジャスレイヤーを読み始めたのはいいけど、ログ全部読んでいないし、内容キャラもあんまり覚えてないし、最新話の実況に参加してウカツなことをいうとすぐにそれは何部のどこそこに書いてあるんだな~とか先輩風をふかせてくるヘッズがいて、面倒くさいなあと思っているアナタ!
そう、アナタです!
そんなアナタに先輩ヘッズを一発で黙らせる方法を伝授します!

「第一部ではどのエピソードが好き~?」
で、でた~~~!!あなたもヘッズであれば一度は聞かれたことがあるはず!
さて、あなたならなんと答えますか?

「やっぱ第一部といえば、ラストガール・スタンディングだよね。ヤモッちゃんの可愛さに一発でやられちゃったよ。平坦ヤッター!フィヒー!!」
ノー!それは典型的ニュービーの答えです!ヤモト・コキはもっとも人気の高いキャラクターのひとり。メディア展開や宣伝でも優遇されており、女の子に釣られてヘッズになった軟派ニュービーだと侮られてしまいます!

「やっぱトーフか、デッドムーンかな。ニンジャもいいけど、非ニンジャが頑張るエピソードが好きなんだ」
第一回投票で上位のエピソードを持ってくるとはなかなか通だなと思わせつつ、派手で注目を浴びがちなニンジャだけでなく非ニンジャをプッシュする。悪くないぞ。

「オハギとか、それからキルゾーン・スモトリかな。とくにキルゾーンは短いながら忍殺の魅力が詰まったエピソードだからね」
渋いエピソードを選んできた。派手さはないし女の子も出てこないが、まごうことなき傑作。これなら小うるさい重篤ヘッズも納得である!

……だが、待ってほしい!オハギやキルゾーンは知る人ぞ知る傑作エピソードであるが、キルゾーンはすでにコミカライズされていることからわかるように有名エピソードである。真の重篤ヘッズはもっと渋くもっとマイナーなエピソードを答えるのです!

「第一部で好きなエピソード?そりゃあもちろん、チャブドメイン・カーネイジだよ!」

そう、違いのわかるヘッズならチャブドメインです!

「チャブドメインには、貴重なスモウの描写があってね。そこにゴッドハンドっていうスモトリがでてくるんだけど、彼はニンジャかもしれないっていわれてて、それも気になってるんだよね」

さらに、さりげないオスモウアピールをいれれば、(((こいつ、できる!!!)))と思われること請け合い!

わからない方にチャブドメインのどこがよいのか解説しましょう。

・オハギのあと、フジキドがユカノの行方を探して情報屋に会いに行くエピソード。
・短くて渋い。
・シーノー ばりに、フジキドが操られて襲ってきた一般市民を殺しまくる。
・その中にはスモトリ崩れもいる。
・フジキドを襲ってきたソウカイニンジャ・インフェクションが自分を犠牲にして部下ヴィトリオールにイクサを託すところが熱い!
・熱いけど部下もフジキドにあっさりやられる!

ここまで読んだ方はもうお分かりかと思いますが、チャブドメインはもっと注目されてもいいと思います。
以上、ステマでした。


2015年1月10日土曜日

考察のここが嫌いだという話

・先日ツイートしたやつの転記


僕の嫌いなその1

それがそのとおりだったとして、物語解釈にどういう影響を及ぼし、世界がどう変わって、恵まれない子どもたちが救われたりするのかどうかどんな意義があるのか常人には理解できないやつ 

僕の嫌いな考察その2
「◯◯が◯◯で…まさか…」
まさか何なのかはっきり言ってほしい。

僕の嫌いな考察その3
仮説が何通りか考えられるのになぜその説を選んだ? 理由は?

僕の嫌いな考察その4
「◯◯は◯◯のメタファー」
メタファーでもいいけど、それは物語の目的にはならない。作者はメタファーするために話を書いてるんじゃないぞ!


・ここからは読者の考察に対して作者が「思ってねーよ」って言った話に関連して……


作者の「思ってねーよ」に対抗するために、批評家は巧妙に「作者は~思った」っていう主語をごまかしていかなきゃならない叙述トリックが求められる

超自然の意図によりこの作品にはこのような解釈が宿った!

『腐海はアニメ業界のメタファー』とかあたかもハヤオがそういうふうに思ってたみたいに書くのはやっぱフェアじゃない。本当にそうならインタビューの内容とか引用してよね?ってなるじゃない。だから超自然の主語が必要…

作者の「思ってねーよ」で論破されるようではレベルが低いんだと思うんだよ。意図してようが意図してなかろうが関係ないレベルにしないと

わたしはこう思いましたって感想文ならいいけど批評じゃダメというか、「このシーンの意味がこうで、この文がこのようなことを表現しているので、だからこういう解釈になります」っていうある程度客観性のある事実の積み上げだよ。作者の意図がこうっていうのではなく、このように見えますね?ということの積み上げ

作者の意図がこうですっていう推測の積み上げではなく、この表現はこう見えますっていう事実の積み上げで論とするのでなくては


・なぜそこまで考察が嫌いになってしまったのか……というと長い話になる


などといいつつ別にそんなに嫌ってない。
まあ、要するに自分が見たいものの方に物語を捻じ曲げるのはやめよう!って話です。
ねじ曲げてもいいんだけど。 せめて捻じ曲げてる自覚はあってほしいというか、作者の意図です!という自分の解釈に対する正当性の付加を勝手に行うのはやめよう。

2014年12月16日火曜日

老害にやさしい!5分でわかるニンジャスレイヤー第三部

リクエストに答えて未読エピがあるのにもかかわらず、適当にまとめました。
現在ショックトゥとクルエルナイト連載中時点。


2014年12月14日日曜日

【ア・クルエル・ナイト・ウィズ・レイジング・フォース・フロム・ソー・サイレント・フィアフル・レルム】 感想ログ

#1

アンダー・ザ・ブラックサンの直後から開始のエピソード。

登場人物を整理すると、

ユカノ
 キョート城に……何しに来たんだっけ? 明言はされてなかった気がする。多分ワンソー復活の危機について気付いて何かしに来たんだろう(キョート城はドラゴン(ユカノ)が作った対ワンソー兵器)

カタオキ
 イグナイトの身体を出て、精神体だけの状態に。何しに(ry)。当面の目標は元の身体を取り戻すこと。肉体情報があればフジオと同じ理屈で肉体を復活させられそう。フジオが部下の肉体を使って地上に顕現したあと、キョート城に帰っちゃうのは、「玉座に縛られてるから」らしいから、そういう事情がなければ、そのまま肉体を使って地上に居続けることは可能なのでは?エンブレイスの肉体をカタオキのものに変化されるのは可能なんじゃないかなあ。でも、エンブレイスもキョート城に縛られてるザイバツニンジャのひとりだからキョート城から出られないかもだけど。

フジオ
 あるじです。ワンソーを殺すためにキョート城でオヒガンに侵攻しようとしてるんだけど、いまのことろナラクの力を得るためにYoTHを手に入れて黄金の林檎がどうのとかしようとしてるみたいですね。キョート城の力を最大限引き出すためにはユカノが必要ということで、この二人共闘すればいいのに。

ドモボーイ
 バカっぽいヤング。イサオシってやっぱフジオのテンカンホーですかね。
メイルシュトロム

 リアルニンジャ感がプンプンしてる名鑑だ。ユカノもいるし、またフジオにワンソー系リアルニンジャ退治してほしいからその線でいってほしい。


感想




ニンジャスレイヤー感想ブログ始めようかなー

というわけで始めようかな。

最初に読み始めたのは、二部の終盤に入ったあたり。
ログ読破して実況に参加したのが、ビガーケージズ、DDDあたり。
好きなキャラはフジオです。
考察みたいな話も大好きです。
ちょっとログに追いついてないけど、クルーエルナイトから感想をしてみようかな。
更新はボチボチやりたいかな……。

2014年6月22日日曜日

意外と腐女子向け?ニンジャスレイヤー紹介

ニンジャスレイヤーというサイバーパンクニンジャ活劇小説をご存知でしょうか。

詳細は下記リンクを観ていただくとして……
https://twitter.com/NJSLYR

簡単に紹介しますと、ニンジャが沢山でてきて殺し合いをする話です。
SFでハードでサツバツとした展開がメイン……そのどこが腐女子向けなのか? 確かに登場人物は男ばっかりなのでカップリング相手には困らなそうだけど……と思っていませんか?
美形ばかりではありませんが、十代から四十代……さらにはもっと上の年代まで、優男からガチムチまで多種多様な男性キャラが出てきますので、一人くらい好みのキャラに出会えるでしょうし(すぐ死ぬかもしれないけど)、カケザンしたくなることもあるでしょう!

でも私が言いたいのは腐女子に人気の出そうな要素があるとかそういうことではありません。
ホモがでます。
つまり同性愛者のキャラクターそのものズバリが出てきます。
というわけで、そんな秘められたニンジャスレイヤーの同性愛キャラクターを紹介したいと思います。※死ぬキャラについてはわりと死ぬところを紹介しています。つまりネタバレ。

ガチ部門

・タダオ大僧正(ブラックロータス)

タダオ大僧正ことブラックロータスは一部からチラ見せはありましたが、本格的に登場するのは第三部。ニンジャスレイヤーの敵であるアマクダリ・セクトの幹部12人の一人として登場します。見た目はでっぷり太った坊主……歳も結構いってるでしょうか。このいかにも腐女子受けしなさそうなボンズ……ここまで読んでUターンしようとしたアナタ!ちょっと待って!あとで美形も出てきますから……とりあえずこれを御覧ください。
完全に完全です。
ちなみに、チバというのはアマクダリ・セクトのボスで、まだ14歳かそこらですが、前のボスが美形の外人か何かに産ませた子供で、たいへん美少年です。その美少年に叱られてほくそ笑むタダオ……何を考えているかは解説するまでもありませんね
タダオ大僧正は現時点でまだ最新エピに登場したばかりなので、これから活躍を見せてくれることでしょう。
書籍限定エピのコロス・オブリヴィオンでは、デスメタルバンドのボーカル(19)の白い肌にタダオが興奮するシーンもみれます。

・ブーンズ洞

ブーンズ洞は二部の「ガントレット・ウィズ・フューリー」に出てくる闇ブローカーで、主人公のニンジャスレイヤーと若い美形ボンズのアコライトは情報をもとめて彼に会いに行きます。商談は破談して力づくの展開になるのですが、そのシーンがこちら。


完全に完全です。
え、これだけかって? これだけですよ。まだ忍殺にホモ成分が薄い頃、腐女子たちはこの些細なテクストを噛み締めていました。ちなみにアコライトの貞操は無事ですのでごあんしんください。

・ジャバヴォックとブルーオーブ

なに、ここまで変態オッサンしか出ていない? ちょっと待って欲しい! ここからが本番です。ジャバヴォックとブルーオーブ、ついにカップルでの登場です。愛称はジャビーとオーブ。そう、この二人はお互いを愛称で呼び合います。登場するのは二部のラストエピソード「キョート・ヘル・オン・アース」。ジャビーとオーブは敵組織の一員で、敵の本拠キョート城に潜入したナンシーとディプロマットとキンギョ屋の前に立ちはだかります。登場人物を簡単に解説しますと、ナンシーはハッキング担当、キンギョ屋は運転手のじいさんで、この二人は人間です。非戦闘員。ディプロマットは強くないけどニンジャで、一応戦えます。
ナンシーとキンギョ屋を守るため、敵として襲ってきたジャビーとオーブの前に立ちはだかり、為す術もなくリンチされてしまうディプロマット(22)。

ここで、寝ていたナンシー(女です)が目覚めます。 ナンシーを見たあとのジャビーのコメントにご注目ください。



何が「そういうの、やめろ」なのか。あまりにも意味深です。状況としては、ディプロマットをリンチしている最中にジャビーがムカツクことを言ったため、オーブがディプロマットを殺してしまった、というところでしょうか。このシーンは本文に描かれていません。一体、ジャビーは何を言ってオーブを怒らせたのか(ヒント:ディプロマットは線の細そうな若いニンジャ(22))。
続くツイートで二人のイチャイチャをご堪能ください。


はい。完全に完全大完全です。
まさかの戦闘拷問中に誓い行為を……。俺達のことを……何を誓って……?
まあ、そんなこんなで指を折られて拷問を受けるナンシーですが、なんだかんだで結構強い援軍がきてしまいます。
女の胸が褒美にならない……どんどん状況証拠が積み上がる……。
一転してピンチに陥ったジャビーとオーブは奥の手を出します。



なんと変身しました。バイオ改造された二人は、悪魔っぽいやつとエイ人間になってしまったのです。しかももう戻れないらしい……。


敵ニンジャとして出てきた彼らには詳しい背景描写はありませんが、何かしら想像させるセリフですね。この後二人は爆発四散してしまいますが、読者の心には強烈なインパクトを残していきました。

他にガチ部門としては、「オカマキャラ」であるトランスジェンダーのザクロがいますか、腐女子向け文脈からは外れるので割愛します。


顔が近い部門

顔が近いとは……男と男との顔がやけに近いやつ……。
詳細はニンジャスレイヤーのグッドルッキング重点コミカライズ「グラマラス・キラーズ」を御覧ください。
ここでは単純に腐女子の妄想が捗るような、男同士の熱いユウジョウとか親愛の情とか、そういったところの関係性を紹介していきます。


・アースクエイクとヒュージシュリケン

この二人に関してはガチ部門でも良いレベルのものがありますが、おそらくノンケなのでこらちで。二人は一部の「サプライズド・ドージョー」に出てくるソウカイ・シックスゲイツのニンジャ。ニンジャスレイヤー(主人公)の師匠であるゲンドーソーを殺そうとドージョーを焼き討ちにしにくる悪いやつなんですが、ソウカイ・シックスゲイツ内には内部闘争があり、緒戦でニンジャスレイヤーに深手を負わされてしまったヒュージシュリケンは、相棒のアースクエイクに見捨てられるのではないかと危惧を抱きます。


怪我をして薬物を打って朦朧としているヒュージに対し、冷静にヒュージを切り捨てるべきか検討するアース。ちなみに、この二人も愛称で呼び合っています。ラブラブというよりは、健気なヒュージと気持ちを知っていて利用しているアースといった関係です。この後、アースとヒュージはあえなくニンジャスレイヤーに破れ、味方のヘルカイトがニンジャスレイヤーを始末するために落とした核ミサイルで殺されてしまいます。しかし、この二人はこれで終わりません。
第三部サツバツ・ナイト・バイ・ナイトでヒュージシュリケンが再登場し、アース(シックス・ゲイツ)への思いが描かれます。その死に様が熱い……。
完全に完全です。
核ミサイルで身体をふっとばされて、半分がサイバネ化されたのにいまでもアースのことを思い続けている……! ちなみに、書籍版サプライズド・ドージョーではもうちょっと二人の関係が甘く描かれていますので、そちらもどうぞ!(グラキラ版ではもっとさらに甘いです)
最後にサツバツ・ナイト・バイ・ナイト公開前に行われた有名な公式の質問コーナーの様子を貼っておきます。
ヒュージシュリケンはゲイだ


・デスドレイン一味

デスドレイン一味とは、主に、リーダーのデスドレイン、ランペイジ、アズールからなる三人のことを言います。デスドレインの仲間は時期によって変化するのですが、もっとも濃密な関係性が描かれるのがこの三人です。デスドレインは死刑宣告を受けた犯罪者にして死体愛好家であり、快楽と愉悦のために悪事や殺戮を行う男。どこのニンジャ組織にも属していないトリックスターとして物語に登場します。そしてデスドレインは仲間の勧誘を行うんですね……。その模様がこちら。


完全に完全です。
この二人、これが初対面ですからね……。
ゼンダはキョートのソバ屋だったのですが、悪い企業による工場建設の反対運動の最中に妻を亡くすという経験を経て、破壊活動を行い刑務所に収監されてしまいます。その後、デスドレインの仲間になり、さらなる破壊衝動に身を委ねていくことになるのですが……。
その前に、デスドレインは女の子も拾います。

家族を皆殺しにして、ニンジャソウルの「入っている」少女、アズールを仲間にします。そしてクライマックス、例によってデスドレインたちはニンジャスレイヤーと戦い、ランペイジは殺されてしまいます(登場する敵ニンジャはだいたいニンジャスレイヤーに倒されて死ぬので)。
「ガキはどうすンだ」ですよ。男夫婦だった……。
デスドレイン一味は単体でも魅力的ですし、関係性を考えるとまた深みにハマるようなところがありますので、ぜひ本編で楽しんで頂きたいですね!登場エピは二部のシー・ノー・イーヴル~、アウェイクニング・イン・ジ・アビス、カース・オブ・エンシェント・カンジ~、ドゥームズデイ・ディヴァイスなどです。

・フジキド・ケンジ(ニンジャスレイヤー)

何を隠そうニンジャスレイヤーの主人公ですが、当然カップリングでも主役級で一番数が多いと思います。いろいろあるので簡単にご紹介。

タカギ・ガンドー
二部から登場の探偵です。フジキドにとっては探偵としての師匠にあたるキャラクター。

シルバーキー
二部から登場。成り行きでフジキドと行動を共にする鍼灸師。己を犠牲にしてフジキドを助ける。友達的キャラクター。

デッドムーン
一部から出てくる運び屋。ピンチのときに現れてフジキドを乗せて逃げてくれます。兄貴的キャラクター。

などなど主人公らしく沢山のキャラクターとからみがあるのですが、ここでは、フジキド関係のカップリングの中でナラク・ニンジャを取り上げたいと思います。
ナラク・ニンジャとは、フジキド・ケンジに憑依したニンジャソウルで、通常ニンジャソウルが憑依すると元のニンジャの人格は、憑依先の人格と融合してしまうのですが、何故かフジキドは融合せずにソウルと会話できたりします。そこから同一人物カプが生まれているわけですね。このナラク・ニンジャとフジキドの関係性は全編を通じて変化していきます。
ナラク・ニンジャは邪悪なニンジャソウルであり、隙あらばフジキドの身体を奪って自分が主導権を握ろうとしてきます。

フジキドがピンチになるとこのようにナラクが浮上してくるのです。そしてナラクの力はチートと思えるほどに強い!フジキドはナラクの力に頼らなければ敵に勝てない、だが頼りすぎれば己を失ってしまう……そのせめぎ合いは全編通して続くことになるのですが……最初の変化は、第一部のクライマックス、ネオサイタマ・インフレイムで訪れます。



ナラクに乗っ取られ、暴走する寸前に陥ったフジキドの取った策とは!



こうしてナラクとフジキドは一心同体となり、いままでにない力を発揮します。しかし、宿敵ラオモト・カン(とヘルカイト)は一心同体となったナラクとフジキドを持ってしても困難な敵でした。


一心同体となったナラクとフジキドの信頼関係は崩れ、ナラクは力を使い果たして休眠状態に陥ってしまいます。第二部はその状態で開始されます。なので二部前半のニンジャスレイヤーはラオモト戦よりも弱体化した状態になります。
そして二部中盤、あるニンジャの活躍により、フジキドはナラクを目覚めさせることに成功します。そして、フジキドはナラクの正体がニンジャに殺されたモータルの怨念の塊であり、ニンジャに殺された自分の妻子もその中にあることを知ります。




ここの会話シーン実に好きなんですが。
そういうわけで、弱体化復活合体みたいな状態を一部から三部にわたって繰り返しているのがナラクとフジキドです。三部になってこの関係が進展したりするのですが……。この二人は喧嘩(?)しながらも協力していく関係性がみどころです。腐でなくても、メインストーリーとしてもナラクとフジキドの関係(フジキドの心の葛藤)は重要な部分といえます。主人公のある意味同一人物カップリングなだけに描写も豊富でかなり充実したカップリングといえそう。

・サークル・シマナガシ

サークルシマナガシは第三部に出てくるニンジャ・のギャング団で、共通の敵を持つことからニンジャスレイヤーと共闘します。
ニンジャスレイヤーの第三部の敵であるアマクダリ・セクトが共通の敵です。シマナガシのメンバーはリーダーであるアナイアレイター、アフロにグラサンのスーサイド、無口なルイナー、ロンゲにグラサンのフィルギアの四人です。リーダーはアナイアレイターですが、実際にシマナガシを結成した仕掛け人といえるのは、フィルギアです。この男が実に怪しい雰囲気を醸しだしており……第一部からの登場キャラクターであるスーサイドを勧誘するシーンがこちら。


生命エネルギーを奪い取るジツを持つスーサイドが敵に倒されて死にかけているところを、フィルギアが自分の生命エネルギーを吸わせて助けます。こうして仲間を集めているのです。ちなみに、あのデスドレインのこともフィルギアは勧誘していたりします(断られるけど)。フィルギアはただのニンジャではなく、平安時代から生きているリアルニンジャであり、要するに長命なキャラクターで物語の核になる部分をいろいろ知っているようです。フクロウ、コヨーテ、ヘビに変身できるジツを持っています。
スーサイドは一部のラスト・ガール・スタンディングが初登場。女子高生ニンジャのヤモト・コキの同級生として登場し、一度は悪の組織ソウカイヤに加入するのですが、ヤモトを助けるために組織を裏切り、殺されてしまいます(フィルギアに救われるけど)。なかなか男気のあるやつです。
アナイアレイターとルイナーは三部からの登場(フィルギアも三部から登場だが、一部でスーサイドを助けるなど暗躍している)。アナイアレイターは非常に強力なニンジャで、力を一度使うと暴走してしまう性質があります。そのため、力を使ったあとはスーサイドがエネルギーを吸い取るジツで暴走を止める必要があります。



豪快な性格で、あまり頭はよくない様子。
ルイナーは他の三人に比べて描写が少なく、白いメンポにマーブル迷彩装束程度しかわかりません。
セリフも全体的に少なく、地味で目立たないキャラだったのですが、ちゃんと活躍を見せるシーンがあるので乞うご期待。



そんな感じで男四人でわちゃわちゃやってる感じが好きな人にオススメのサークル・シマナガシです。

・フジオ・カタクラ(ダークニンジャ)

いろいろと紹介してきましたが、あんまりツボを掴んでなかったら申し訳ありません。最後に自分の好きなキャラクターについて紹介します。主人公のフジキドの妻子の仇にして、宿命のライバル、フジオです。カップリングについては割愛します。なぜなら私はフジオ総受け派だから(個人的事情)
ダークニンジャはクールでスカしている冷静であまり感情を表に出さないキャラクターで、ストーリーが進むごとに経歴が変わっていくのが特徴。初登場の一部では、ソウカイヤの首領ラオモト・カンの懐刀をしています。ラオモトの脇に控えて何かあるとスッとでてきて「御意」とか言ってます。書籍限定エピでは、ラオモトは彼を自分の手に握られた「美術品のように無表情な一本のカタナ」と評しています。命令のままに振るわれるままのカタナであり、そうしてフジキドの妻子を殺したフジオ・カタクラですが、彼にも自分自身の目的のために動くときがやってきます。第一部の最終盤でラオモトを倒しにきたフジキドの前に立ちはだかるフジオですが、彼自身の運命のためにラオモトを裏切るような形でキョートへ向かうことになるのです。
ダークニンジャの運命とは? そのあたりはネタバレなので伏せておくとして、二部に過去が明らかにされることによって、ダークニンジャはグッと魅力的なキャラクターになります。そこのところをちょっとご紹介。



なんとフジオは親に金のために非合法商業施設に売り飛ばされた過去があったのです。なんだその美味しい設定は。

非合法商業施設……なにかと夢が広がる描写……ちなみにどんな施設かについての公式の回答はこちら。
本当にそれだけか? 信じないぞ……!
まあ、それはいいとして、そんな過去があるためにフジオは人を信じられないところがあります。
暗殺されかかったときも、真っ先にボスであるラオモトを疑っていたり。
それもむりなからんことで、非合法商業施設を脱走したあと、子供の頃の夢であった考古学者になるためにネオサイタマ大学に進学したフジオは、マレニミル社というトレジャーハンター紛いの会社に就職し、自分の背中にあるカンジのあざの謎を解明しようとします。このカンジが両親が破滅した元凶であると考えていたからです。しかし、エジプトで秘密に迫ったフジオにはさらなる悲劇が訪れることになるのです。



逞しい両腕でワイシャツを引き裂かれるフジオ。サービスシーンですね。
それはともかく、カンジの呪いをとくためにエジプトの遺跡を訪れたフジオだったのですが、実はカンジの呪いはフジオをこの遺跡におびき寄せるためのもので、そこでフジオは呪いを解くのと引き換えにニンジャになってしまいます。つまり、彼のそれまでの人生はすべて呪いに操られたものであったと。非合法商業施設に売られたのも、苦労して大学へいき、世界各地で遺跡の調査をしたのも……。深く傷ついたフジオは、感情を捨てて一本のカタナとなり、やがて悪の組織ソウカイヤのラオモト・カンに拾われ、彼の懐刀となるのです。
ラオモトの死後、キョートの別の悪の組織ザイバツに加わったフジオは、ついに自分の運命と呪いの正体を知ります。そして、自分を操る運命に反逆することを決意するのです。
それがフジオの物語であり、フジキドの物語と重なりながら個別に進行していくことになります。
フジオの魅力は、性格が悪いとか性格が悪いとか性格が悪いとかいろいろあるんですが、運命に立ち向かうと決めたあとはどんな犠牲を払っても突き進んでいくところですね。腐的にはカップリングするとだいたい死に別れや裏切りなどの悲劇的な展開になったりしますので要注意かもしれない。(ニンジャスレイヤーのキャラはだいたい死ぬけど!)


今回の紹介はこのくらいで。チャオ!(長すぎて疲れたので唐突に終わる)